1 投稿日:2004/05/06(Thu) 12:09 No.2
僕は天使なんだ。信じないかもしれないけどホントなんだ。名前?天使には名前はないんだ。年令?年令もないんだ。性別?天使になる前は男だったけど、、 これからするお話を聞いてくれれば僕がホントに天使だってわかるはずだよ。
1
「ごめん、待った?」 車のドアを閉めると同時にみけはぽちに聞く 「いや、今来たとこ」 ぽちがほほえみを返しながら言う。 「さ、行こうか」 車のギアをDレンジに入れ車をスタートさせる。 師走の街は車でごった返していた。 ぽちとみけにはビルの群れは朝の眩しい光を浴びて毎日見る景色と違って見えた。 街を抜け高速に入る。 車内では取留めない話をしてたっけ。いつもは夫婦漫才のようにぼけたりつっこんだりするのが、今日はお互いになんだか恥ずかしくて出来なかったんだ。 みけは、ぽちの運転する横顔を見つめる。『会社で見る顔と全然違うんだなぁ』妙に考えた。ぽちが視線をあわせる。 「ん?どうした?」 「いやぁ、会社の顔と全然違うんだなぁって思って。」 「そりゃぁ、違うでしょ。同じ顔の方がいい?」 ぽちは、わざと真面目な顔をしてみせる。 「変な顔」 「なんじゃそりゃ」 二人はくすくすと笑ったんだ。
|